もはやモンブランはチケットを買って座席を予約して楽しむエンターテイメントなんだということが小布施に来てよくわかりました。

「朱雀」というのは小布施堂のモンブランのことですが、「今日の」ではなく、「今年の」モンブランが全て売り切れなのです。
事前にウェブサイトで予約をし、ファミリーマートでチケットを印刷して持っていく。これはもうライブを観に行く感じです。
そして実際に現地でいただく体験はまさにライブそのものでした。

入り口のゲートを通過したあと食券を買い、広い中庭を通って店内に入ります。何かジャズライブにでも来た感じです。
注文したのは朱雀モンブランです。運ばれてきた時には感動さえしました。予約してからずっと待っていたモンブランと対面できるのですから。
朱雀モンブランには、カシスとチョコのペースト、そして季節のフルーツであるシャインマスカットと小布施堂の和菓子が添えられています。

栗ペーストがしっとり、なめらかです。
栗ペーストの中にはアイスクリームが入っているんですが、この冷たさが、栗ペーストのモッタリ感を軽減してくれています。良いバランス。
二種のクリームとのことですが、中にある苦味?キャラメルのような。これと栗の相性が抜群です。
カシスとチョコのペーストが添えられていますが、チョコは個人的には栗に勝ってしまうので好みではありませんでした。一方カシスは酸味を添えることで栗の甘みを引き立てていました。
お店の方に聞いたら、やはりアーモンドをキャラメルと和えたものが生クリームにはいっていて、もう一つはカスタードクリーム、メレンゲを砕いたものと鹿の子が混ぜられたものとのこと。自分の味覚は間違ってなかったことにほっとしました。
全体的な体験が本当に劇場のようで、来年もまた必ず来ようと心に決めてお店を出ました。