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Colombin コロンバン原宿本店サロン

Colombin コロンバン原宿本店サロン

2019-12-05

絞りたてモンブランや、和栗のモンブランが流行る昨今でも、クラシックモンブランはそれはそれで美味しい。僕は物心ついた頃から、ケーキはモンブランしか食べませんでした。なので親もケーキを食べるシチュエーションでは、僕に確認することなくモンブランを買ってきました。ラッキーだったのは、家族に誰もモンブランファンはおらず、ケーキをめぐる家族間抗争には巻き込まれることがなかったことです。いや、もしかしたらモンブランを選ぶようになったきっかけは、無意識のうちに競争を避けるためで、それがいつの間にか自分の中の嗜好を正当化したのかもしれません。

モンブランが素晴らしいのは、ほぼ全てのケーキ屋に存在することです。その形態や提供方法、価格はお店によって異なれど、常にモンブランは存在します。だからこそ比較が可能ですし、差別化も可能です。それはまるで演劇界のシェークスピアのような存在とも言えます。誰もが「ロミオとジュリエット」や「ハムレット」のストーリーは知っています。だからこそ演出と役者の技量が比較され、優劣が分かります。イギリスが発祥の戯曲でも、日本を舞台に置き換えたバージョンの「ハムレット」が生まれたように、フランス産栗だけでなく和栗のモンブランも誕生したのです。

ということで、前置きが長くなってしまいましたが、コロンバン原宿本店のモンブラン。このモンブランは和栗ではないですが、コロンバン伝統のバタークリームを練り込んだココオリジナルのマロンクリームになっています。これもまた同じプロットを生かしつつのオリジナルの創出でしょう。安定の黄色い栗の甘露煮も大好きです。

恒例の二つ割り。この美しい黄色い(もしくは黄金色の)モンブランを見ていると、幸せな気持ちになりますね。

注:Colombin コロンバン原宿本店サロンは2020年2月16日に閉店してしまいました。