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【栗はどうやって育つの? 栗農家さんをお手伝い】第ニ回 雄しべと雌しべ

【栗はどうやって育つの? 栗農家さんをお手伝い】第ニ回 雄しべと雌しべ

2025-06-20

「大坪さん、そろそろ小布施に来れますか?栗の花が咲き始めました」

小布施の栗農家、千葉さんから連絡があったのは6月の上旬。前回伺った時、次は栗の花が咲く頃に伺いますと約束していたのです。なぜ栗の花が咲く頃なのか?モンブラニストの皆さん、栗の花を見たことはありますか?栗が栗になってからはみんな詳しいんですが、栗が栗になるその過程って全然知られてないって思うんです。なのでどうしてもその過程を取材したく、栗の花が咲く頃に伺うと約束していたのでした。その栗の花が咲く期間は短く限られているので、千葉さんは親切にも連絡してくれたのでした。

千葉さんからの連絡をもらってから1週間後、予定を調整して小布施に行くことができました。

見てください、この栗林!前回と全然木々の色が違う!なんだか白くフサフサしてる。

近くに降りていくと、こんな感じ。なんだか南国の木々のよう。

さらに近くに寄ってみると…。

この白いフサフサしたのが雄しべ。雌しべはどこに??

栗は雌雄同株の品種なので、一つの木に雄しべと雌しべが存在します。一体どれが雄しべなんでしょう?フサフサした白い、ちょうど水筒の中を洗うブラシのような感じの房がたくさん。これが雄しべなのです。では雌しべは?

この写真をよーく見てみると、小さなイソギンチャクのようなものが見つかります。わかりやすくするためにもう少しズームインしてみると…。

真ん中に小さいイソギンチャクのようなのものが見える。これが雌しべ。これがイガグリになるのだ

真ん中あたりに小さなイソギンチャクのようなものが見えますよね?そう、これが雌しべなんです。そしてこれが僕らがよく知ってるトゲトゲのイガグリになるんです。確かにすでに若干イガグリっぽいですよね。これが栗になるんです、みなさん!この小さな小さなイソギンチャクのようなものが2ヶ月後には立派なイガグリになるんだと思うと、すごく愛おしい。

そして実は栗の花って独特の香りがするんです。もしかしたら栗の花は見たことがなくてもこの香りはどこかで嗅いだことがあるかもしれない。そのぐらい独特な青臭い香り。それがこの栗畑一帯に漂ってます。どうしてこんな独特の香りを発するに至ったのか?実はこれは栗の戦略。栗はこの香りで昆虫を誘い、受粉を手伝ってもらっているんです。化学的にはこの香りは不飽和アルデヒド類という成分。ここにたどり着くまでに栗も何百年、何千年もかけていろんな戦略(いろんな香り)を試したんでしょうね。他の香りを出す栗の種は淘汰され、不飽和アルデヒド類を使った種が昆虫を引き寄せるのに成功し、種族を繁栄させた。そう考えるととても神秘的です。

ちなみに栗が花を咲かせてその花を落とすのがちょうど梅雨入りの頃なので、梅雨のことを「栗花落」(つゆり)とも表現します。『鬼滅の刃』にも「栗花落カナヲ」というキャラが出てきますよね!

栗林の隣にはプルーンの木々を植えている千葉さん。最近はシカがプルーンの木の樹皮を食べにやってくるそう。この木がまさに樹皮を食べられてしまったプルーン。

栗林の観察も終わったので、車でぶどう畑に移動します。

栗の木を実がなる前に剪定したのと同様、ぶどうもしっかり大きな実になる前に不要な実を剪定していきます。それだけでなく房の長さも一定の大きさに切りそろえるんです。この作業を一房一房やっていくんです。ブドウの房の数を考えるともう気が遠くなる作業。そしてぶどう棚は高さが低く、腰をかがめながら作業を行うため、とっても大変。僕らが美味しく食べてるぶどうの裏側にはこんな丁寧な農家さんの手仕事があったんですね。

ぶどう剪定マニュアルをいただきました
ぶどうの実がバランスよく実るように、この段階で不要な実を剪定していく

実はその作業が少しでも効率的に行えるように、ぶどうの剪定ばさみにはなんとセンチの目盛りが入ってるんです。確かにこれは便利!

ということで、栗の実がなる前の栗の状態を確認し、その後実がなり始めたばかりのぶどうの房の剪定もお手伝いすることができました。

こういうプロセスを知ると、実際に栗やぶどうを食べるときにより感謝の気持で食べられるようになる気がする。

千葉さんに小布施駅近くの桜井甘精堂さんの前で降ろしてもらい、また夏頃の訪問を約束してお別れ。

なんで桜井甘精堂さん前なのか?それはこのマロンシュークリームを食べたかったからなのです笑 もうめっちゃ美味しい😋

さてさて、次に小布施に来る時にはイガグリベイビーはどんな姿になっているんでしょうか。楽しみです。豊作になるといいな!

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